メンズヘルス|アンチエイジングにも効果がある男性ホルモン・テストステロンを食事と運動で増やす

メンズヘルス|アンチエイジングにも効果がある男性ホルモン・テストステロンを食事と運動で増やす

テストステロンの作用・分泌

テストステロンの作用

男性ホルモンであるテストステロンには、下記のような作用があります。

  • 筋肉:タンパク質合成を促進し、筋肉を大きくします。
  • 体毛:体毛の成長に寄与しています。
  • 皮膚:皮膚を厚くします。さらに、皮脂腺からの皮脂の分泌を促進します。これはニキビの原因になります。
  • 骨:骨のサイズを大きくして、強くします。
  • 血液:赤血球を増やします。
  • その他:勃起、性欲、コレステロール合成(肝臓)、認知機能

さらに、テストステロン値が高い人ほど寿命が長いこともわかっています。

テストステロン分泌|年齢・個人差・男女差

テストステロンは、男性では精巣・副腎で、女性では卵巣・脂肪・副腎作られています。

年齢

成人の血中濃度はおよそ5 ng/mlです。出生後、10歳までは分泌されていませんが、思春期のあいだに急激に増加します。そして、20歳をピークに、加齢とともに低下していきます。

個人差・男女差

男性の唾液中のテストステロンの最頻値は80~100 pg/mlですが、その倍の200 pg/mlの方も一定数います。

女性の場合は、最頻値は30-50 pg/mlで、最大で130 pg/mlです。女性でも男性より多い場合もあるようです(Sapienza et al, 2009)。

肥満

肥満だとテストステロン分泌が少ないです。

インスリン抵抗性が間接的な原因となり、性ホルモンが結合するタンパク質(グロブリン)が減少します(Fui et al, 2014)。

関連記事:【認知症】アルツハイマーの原因と対策。認知症の脳はエネルギー不足

テストステロンが関係する病気

テストステロンが低下すると、加齢男性性線機能低下(LOH)症候群が起こることがあり、下記のような症状を伴います。

精神症状

  • 集中力低下
  • 無気力
  • 不安感
  • 疲労感
  • 記憶力の低下
  • 不眠

身体症状

  • 筋力低下
  • 性機能低下

テストステロンを補充することで、下記の効果を期待できます。

体脂肪等のパラメーターの改善

体重、腰の周囲、BMIが減少し、総コレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリド、血糖値、HbA1c(ヘモグロビンA1c)、血圧が低下します(Yassin et al, 2014)。

筋肉量の増加

脚・腕の筋力が増強することがわかっています(Travison et al, 2011)。

また、テストステロンが少ないことは、心血管疾患関連死を増やすこともわかっています(Hu, 2018)。

テストステロン値を正常値以上に保つことには、健康上のメリットがありそうです。

テストステロンを増やす・減らす食事

テストステロンを増やす食事・栄養

  • コーヒー(性ホルモン結合グロブリンが上昇)(Fray et al, 2018)
  • 肥満者が低脂肪食・低カロリー食により減量するとテストステロン値が上昇(La et al, 2018)
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)(Ishikawa et al, 1992)

テストステロンを減らす食事・栄養

  • 高脂肪食(Hu, 2018)
  • 高蛋白食(Hu, 2018)
  • 低炭水化物ダイエット(総カロリーの5%未満)(Hu, 2018)

テストステロンを増やす運動

レジスタンス運動は、筋肉に一定の負荷をかけるトレーニングです(健康長寿ネット, n.d.)。

このレジスタンス運動により、痛んだ筋繊維が回復する過程で、筋肉中の老廃物が除去され、溜まった乳酸が緩衝され、組織が修復されます。

この過程のいくつかは、テストステロンによって仲介されています。

つまり、筋肉がダメージを受ける程度の運動をするとテストステロンが分泌されます。

レジスタンス運動には、腕立て伏せ、スクワットなどがあります。

慣れていない方が急に頑張ると、筋肉を痛めすぎてしまう可能性があるので、最初の1週間はストレッチから始めるのも良いかもしれません。

関連記事:【肉ばなれ】筋肉の強化・筋肉を温める・ストレッチが肉離れの予防に有効

引用

Sapienza P, Zingales L, Maestripieri D. (2009). Gender differences in financial risk aversion and career choices are affected by testosterone. Proc Natl Acad Sci U S A. (Impact Factor 9.504)

Yassin DJ, Doros G, Hammerer PG, Yassin AA. (2014). Long-term testosterone treatment in elderly men with hypogonadism and erectile dysfunction reduces obesity parameters and improves metabolic syndrome and health-related quality of life. J Sex Med. (Impact Factor 3.339)

Travison TG, Basaria S, Storer TW, Jette AM, Miciek R, Farwell WR, Choong K, Lakshman K, Mazer NA, Coviello AD, Knapp PE, Ulloor J, Zhang A, Brooks B, Nguyen AH, Eder R, LeBrasseur N, Elmi A, Appleman E, Hede-Brierley L, Bhasin G, Bhatia A, Lazzari A, Davis S, Ni P, Collins L, Bhasin S. (2011). Clinical meaningfulness of the changes in muscle performance and physical function associated with testosterone administration in older men with mobility limitation. J Gerontol A Biol Sci Med Sci. (Impact Factor NA)

Fui MN, Dupuis P, Grossmann M. (2014). Lowered testosterone in male obesity: mechanisms, morbidity and management. Asian J Androl. (Impact Factor 3.259)

Hu TY, Chen YC, Lin P, Shih CK, Bai CH, Yuan KC, Lee SY, Chang JS. (2018). Testosterone-Associated Dietary Pattern Predicts Low Testosterone Levels and Hypogonadism. Nutrients. (Impact Factor 4.196)

La J, Roberts NH, Yafi FA. (2018). Diet and Men’s Sexual Health. Sex Med Rev. (Impact Factor NA)

Frey T, Platz EA, Kanarek N, Bradwin G, Dobs AS, Rohrmann S. (2018). Consumption of caffeinated beverages and serum concentrations of sex steroid hormones in US men. Cancer Causes Control. (Impact Factor 2.728)

Ishikawa H, Manabe F, Zhongtao H, Yoshii S, Koiso K. (1992). The hormonal response to HCG stimulation in patients with male infertility before and after treatment with hochuekkito. Am J Chin Med. (Impact Factor 3.120)

Kraemer WJ, Ratamess NA, Nindl BC. (2017). Recovery responses of testosterone, growth hormone, and IGF-1 after resistance exercise. J Appl Physiol. (Impact Factor 3.256)

レジスタンス運動の効果と方法. (n.d.). 健康長寿ネット.