チェコでのHPVワクチン接種

HPVワクチンについて、昨年から勉強して情報発信しています。

きっかけは、日本のHPVワクチン接種率の低さを知ったことでした。

いまはチェコで暮らしていますが、日本とチェコとを比較して考えることがよくあります。

というわけで、今日はチェコのHPVワクチン接種率に関する文献を読んでみました。

Záhumenský J, Pšenková P, Nadzámová A, Drabiščáková P, Hruban L, Weinberger V, Kacerovský M, Dosedla E. Comparison of opinions of Slovak and Czech female medical students on HPV vaccination. Cent Eur J Public Health. 2020 Sep;28(3):178-186. doi: 10.21101/cejph.a5989. PMID: 32997472.

目的

チェコとスロバキアの学生間でのHPVワクチン接種の違いの特定

結論

小児科医師からの情報提供がHPVワクチン接種と関わりがあるかも

方法

医学部の学生への調査

結果 

  • 回答数:チェコ 630 / スロバキア 776
  • ワクチン接種割合:チェコ 65.4% / スロバキア 21.1%.
  • 地域差:チェコではなし。スロバキアでは、住民が5,000人以下の自治体 OR = 0.56 (95% CI: 0.38-0.84) 、カトリックを信仰する地域 OR = 0.40 (95% CI: 0.28-0.57)で接種率が低い
  • 小児科医師からの情報提供:チェコ 55.7% / スロバキア 26.8%
  • 子宮頸がん検査:チェコ 75.7% / スロバキア 57.7%

という感じです。

HPVは撲滅できるウイルスです。

WHOの記事によると、2030までの目標として、ワクチン接種率 90%、検査70%が検討されているようです。

These estimates, published by the WHO Cervical Cancer Elimination Modelling Consortium (CCEMC) in The Lancet, are based on the draft strategy’s targets to achieve a global coverage of 90% vaccination, 70% screening and 90% treatment by 2030. (Link)

WHO, 2020

文献からは小児科医師がHPVワクチン接種率に重要な役割がありそうですね。

とはいえ、属性関係なくワクチンで予防できる病気/がんについて考えておくことは大事だと思います。